3/26/2012

ガンバ大阪の問題をシステム会社に喩えてみる

ご存知の方も多いと思いますが、ガンバ大阪が危機に直面しています。それは自ら招いた結果とも言えるのですが...。
ここではガンバ大阪をシステム会社に喩えて、現在の状況を説明したいと思います。都合上、以下のように喩えています。

顧客満足度→観客動員数、プログラマ→MF/FW、テスタ→DF/GK、バグ→失点、仕様→サッカー上でのシステム

昨年、20 周年を迎えたガンバ大阪という日本でも屈指の技術力を誇るシステム会社がある。今でこそ「屈指」と言われているが 10 年ほど前まではバグを多く出し、顧客満足度も高くなかったという経緯がある。そこへ、2002 年、CTO に西野朗氏を迎えると、年々顧客満足度が上がり、2005 年には「日本一」という称号まで獲得し、さらに 2008 年にはアジア No.1 のシステム会社という称号まで得た。

しかし昨年、突然 CEO の金森氏が数々の実績を上げてきた CTO 西野氏を解雇した。この動揺は大きく、他会社の顧客からも「大丈夫なのか?」という声が上がったほどだ。ただ、この解雇は CEO の一存かどうかは不明で、株主総会で果たして満場一致だったのかどうかわからない。いや、CEO の一存だったのかもしれない。どちらにせよ、後任が全く発表されておらず、さらにガンバ大阪の顧客は混乱した。そんな中、ブラジル人技術者を CTO として迎えることになったのだが、これも当初予定していた、かつて日本でプログラマとして経験のあるブラジル人を招聘しようとしたが、システム会社協会から「それは不適切だ」といわれ、急遽このブラジル人技術者、セホーン氏を CTO として迎えた。

悲劇はこれだけに留まらなかった。

長年ガンバ大阪のプログラマとして、時には PL のような力も発揮した橋本英郎氏を解雇、バグをせき止めるテスタ部隊のリーダーであった山口智氏と高木和道氏、精密機械とまで言われたテスタの下平匠氏まで解雇した。また、仲間のために駆けずり回った李根鎬氏が帰国し、現場も混乱に陥った。

CTO が西野氏からセホーン氏に代わり、言語の問題もあるのだろうか、なかなか仕様を fix できなくなった。西野氏の仕様がプログラマやテスタの身に染み渡っており、システム構成の変更などがあるため、満足にシステムを組めないばかりか、テスト仕様も変更されたので、バグが多く出るようになった。顧客の数も減っていると見受けられる。テスタを纏めていたリーダーの山口氏と高木氏の代わりに、テストの精度は定評があるけどリーダーとしての経験が不足している今野氏が入ったことにより、今まで山口・高木両氏の下、サブリーダー的な役割だった中澤氏がリーダーになったようである。しかしまだまだ経験不足なのと、中澤氏は前 CTO 西野氏の愛弟子であるため、なかなか新 CTO が繰り出す仕様に馴染めていないようで、バグの多さはこの辺りも起因していると感じる。

さらに、テスタの不安定さに気遣いをしなければならなくなったのが、日本屈指のプログラマと言われる遠藤保仁氏。彼も自分の職務に集中できないような感じで、テスタのためにコードを書いたりする必要が出てきているようだ。

そんな中、好材料と言えば、他企業で修行をしていた倉田秋氏と寺田紳一氏がガンバ大阪へ復帰したことだけ...だろう。

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